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こんにちは、メディア・ビジョンの作曲家の寄崎諒です。
『メギド72』では作詞作曲とBGM、SEの取りまとめをしています。
今年は年始からコンサートがあり、慌ただしい始まりとなりました。
コンサートやライブは始まって終わっただけで既に100点満点ですが、年始のコンサートでは自分なりに納得のいく演奏と、メギドプロジェクトらしいユニークな公演が出来たことに満足しています。
関係者の皆様、また、ご来場いただいた皆様ありがとうございました!
最近までBlu-rayのミックス(音の調整)をしていたので、コンサートのことはいまも鮮明に思い出すことができます。Blu-rayも作曲や演奏の意図が反映されるような バランスにできたと思いますので、よかったらご視聴いただけると幸いです(宣伝になってしまいすみません)。
さて、コンサートも終えて、やっぱりメギドの音楽は良いね、ということなのか(?)、今年は去年よりも多くの歌唱曲を作れることになりました。『メギド72』では歌を作る時に2案程度作り、それをプロデューサーの宮前さんに選んでいただき、そこからブラッシュアップするという制作フローを取ることが多いです。
その過程で没になってお蔵入りしてしまった曲が幾つかあるのですが、せっかくなので、今回はそういった未採用曲たちを公開させていただこうと思います。
7/7~7/10までの毎日、計5曲を紹介します。
作詞作曲 : 寄崎諒 歌 : 金田有紀子
この曲は自然にフルフルらしく歌えるように、声優の本多真梨子さんがフルフルとして喋っている時の音域を調べ作曲しました。また、テンポやリズムも喋り方に近い速度になっています。
この曲を作っていた頃にはシナリオの概要しか知らなかったのですが、書きあがったシナリオをいただいて、ある問題が発覚しました。作中で重要な役割を果たしている「原初の煮込み」を忠実に描写すると 、あまり美味しそうではないということです。
制作当時はスイーツパラダイスさんとのコラボにこの曲を使用する可能性もありました。そのため、作中と矛盾しても美味しそうに作らねばという使命感に駆られながら書いていました。
結局、この曲は子供向き過ぎるんじゃないかという意見などもあり、未採用になってしまいます。
制作過程なので、担当の声優さんではない方に歌っていただいています。
歌の方向性を考える時は、声が入ってないと完成形が想像できません。訓練を積んでいれば譜面から思い浮かべることも出来るのですが、そうすると仕上がりをイメージできる人が少なくなってしまいます。
また、音質に関しては共通の認識を持てないので、歌を録音して考えるのがベストです。「仮歌」と呼んでいますが、内容は作品のプロトタイプであり、音程やリズムのお手本なので、「仮歌」という言い方は不正確で好ましくないと感じています。
しかし、一般的な名称ではあるので、ここではそのまま使います。